takeo paper show 2018 補足
その他、せっかくなので興味をひかれた紙をいくつかご紹介。
紙布
「紙の糸から織ってつくられた紙布。それを割いてリボンにし刺繍を重ねて厚みを持たせると、紙の面影を残した布ができた。その布を展示台の上に並べると、白いリボンがカリグラフィで描かれた線のように豊かな表情とともに、平面から立体へと布の柔らかさを持って、黒い闇の中で独特の空間を演出する。」(配布パンフレットより)
これを見ると布と紙、この二つのものの境界はどこにあるのだろうか?
厚紙
下段がもとの紙。上にのっているのが福祉作業所の方がその紙をちぎって再利用し、抄きなおした紙であるらしい。
竹尾の用紙の中でも時代とともに需要が減り、廃品となった紙も、こうして新たな役割と魅力をもった厚紙へと生まれ変わっている。
「ここに並ぶ厚紙たちは、紙の記憶と人の記憶が編みこまれ、自然物と人工物の間にある新しい肌理を手に入れ、私たちの暮らす世界に紙の突破口として戻ってくるのではないだろうか。」(配布パンフレットより)
穴あきの紙
トレーシングの「ドリープF」にレーザービームを照射し、レーザーカッティング加工で非常に細密な大小の円が配列された抜き加工を施したものであるらしい。
「レーザーで緻密に切り抜かれることで、半透明紙は異なる透過性と質感を得ることになる。」(配布パンフレットより)
見慣れた一枚の紙が、精密な加工技術を経ることによって、こうも新たな顔を見せるようだ。